ためにならない制作過程:全身ユニット編

拍手で催促もされましたので。

一口にユニットと言っても、頭アイコンと全身アイコンではアプローチが異なりますし、
同じ全身アイコンでも、人型とそれ以外では違ってくるように思います。
そのへんは気が向いたら別項を割くということで、
まずは、今一番の主流であろう、等身大人型ユニットをやっていくことに。

……個人的には、頭アイコン好きなんだけどなぁ。

ユニットアイコンに求められるのは、第一に「わかりやすさ」だと思います。
これは何を描くときでも変わりません。
パイロット画と異なるのは、顔の一部だけでなく、全体像を示さなければいけないこと。
全身アイコンは言うに及ばず、たとえ頭アイコンだとしても、
頭の全体がわかるようには描きたいわけです。

……まぁ、開き直って、角とか羽とか枠から盛大にはみ出したことも多いんですが(笑)、
なるべくなら枠内におさめたい、と思います。

ですが、そもそも32*32の狭い枠内に描き込もうというのが無茶な話で、
どうしても細部は省略しなければいけません。
「何を描いて、何を削るか」という、選択が重要なんですね。

くわえて、比較的リアルに描ける頭アイコンにくらべ、全身アイコンは
SD体型に「つぶす」必要があります。
参考にできるSD絵があるのならともかく、そうでない場合は、
つぶし方にもセンスが要求されるような気がします。

あと、全身アイコンで大事なのがポージングでしょうか。
同じような立ち姿でもいいのですが、そのキャラを表現したポーズがバシッ!と決まると、
前述した「わかりやすさ」にもつながりますし、何より見た目が楽しいです。

もっとも、これは個人的かつ無駄なこだわりですし、最近のライダーみたいに
同じキャラで無数のバリエーションがあると、いちいちやっていられません。
ですから、これはケースバイケースかなと思います。

結局、あれやこれやで、簡単なようで意外に難しいのがユニットではないかと。
前回までの64パイロット編で、下書きが似ないと失敗すると書いてますが、
逆に言うと下書きがうまくいけば、そうそう変なものにはなりません。
下書きがうまくできても、失敗することがあるのがユニットです。

描き始める前に、完成画のイメージが頭に浮かんでいると、やりやすいですね。
イメージができていないものを、見切り発車すると失敗しやすいというか。
でも、イメージできてても失敗することありますしねぇ。
う〜む。

まぁ、いいや。
そろそろ実際にやってみましょう。


私の場合、まず黒一色でシルエットを作ってしまいます。
パイロットにおける下書きの段階ですね。
背景が青いのは、白いユニットの場合、色が見えなくなる恐れがあるため。
また、各陣営のタイルにのせたとき、どう見えるかを確認する意味もあります。
これは青ですが、敵ユニットを描くときには赤です。

シルエットだけでも、ツインテールをどうやって描くか悩んでいるのが
見て取れるんじゃないかと。
ええ、現在放送中・最新作のあの人です。
そろそろやらなきゃいけないんじゃないかなー、と思ったので挑戦してみました。
失敗する可能性も、すばらしく高かったのですがっ!

腕を広げたポーズにしているのは、販促玩具を両手に持って
振り回すのをイメージしてたためです。


ピンクの洪水です。カンベンして。

パイロット同様、その場で色を作りながら塗っていくのですが、
これは以前に描いた御同類の方々の色を、いくらか流用しています。
多少は助かったというか何というか。

ピンク〜白〜黄色といった、うすくて綺麗な色には軽い苦手意識があります。
明暗の差がつけにくくて、ユニットの狭い枠内では、
他の色に溶けて見えなくなっちゃうことがあるんですね。
だから今年のふたりは描きたくなかったんですけども。

ここまで、全部でおおむね1時間。
さらにちょこちょこと修正し……


とりあえず完成。
強化フォームのことは考えたくないデス。