ためにならない制作過程・その1

CG縮小やってらっしゃる方で、縮小前の原画を展示なさってることが
ときどきありますが、ドット打ちでそんなことをしてもおもしろくない、と思っています。
なぜなら、ドット屋にとって原画とは完成画のことだから。
せいぜい、制作過程をさらしてみることくらいしか、やることがありません。

とはいえ、制作過程というのは
「いかにダメなことをやっているか」「実はどれだけ下手っぴぃか」
……を、お見せするようなものであり、単に恥をかくだけではないか、とも思います。
少なくとも私にとっては。
見せてもあんまり楽しくないですし、得なんて何もありません。

それでも、今回ちょいと気まぐれを起こしたのは、
最近は「ドット打ちなんてできないよ!」と頭から思い込んでらっしゃる方が
存外多そうな気がしたからです。
もし敷居が高いと思われているのなら、ダメダメな手の内を披露することで
「なんだ、案外できそうじゃないか」と、思ってもらえるのではなかろうかと。
逆に「やっぱり無理!」と思われたとしても、まぁ、それはそれで。

ペンタブなんかがあるとCG縮小の方がお手軽なのかもしれませんが、
ドット打ちにはドット打ちの、味と奥深さがあるんですよ? な〜んて。

別に難しいことなんてやってないと思うんですよ。
必要なのはほんのちょっとの慣れと、あとは根気です。
ひたすら根気です。とにかく根気です。

以上、長々と前置き。

こういう試み自体は初めてではないのですが、やっている最中はそれなりに集中しており、
いちいち作業を中断して画像を保存していくのが面倒でかないませんでした。
うっかり保存し忘れることもありますしね。
そこで、一定時間で自動的に画面をキャプチャできる、フリーソフトを使用しました。
集中力が途切れなくてよかったのと、手動で保存するより過程を細かく取ることができました。

もっとも、思ったより多く保存されてしまったので、全部ではなく抜粋して掲示する感じになります。
だから本当にダメなところは隠せてしまったりするんですが(笑)、
それくらいは大目に見ていただけないかと。
ある程度形になると細かい修正ばかりになって、並べても違いがわからなかったりしますしねぇ。


描き始めはこんなものなんです。もう、やんなっちゃうくらい下手。
この時点で何を描いてるのかわかったら、たいしたものだと思います。


資料とにらめっこしながら整えていきます。
目が大きいことはわかっていたのですが、自分が描き慣れている感覚からの逸脱って、
なかなかできないものでして。
途中で修正していってるのがわかると思います。

私の場合、64パイロット画は下書きで似なければ大抵失敗します。
塗りながら直していくのはたいへん難しいのです。
下書きにちゃんと時間を割いておくと、あとが楽になります。

今回は表情対応するつもりがないので、1枚で汎用的に使えるものが目標。
とはいえ、それはそれで表情選択に悩みます。
これは元の絵そのままではなく、少しアレンジ入れながらやってる感じですね。

ぶっちゃけ、この方の絵はあまり安定してな……げふんげふん。
同じキャラでも、コマによって顔が違……げほんごほん。
そもそも少女キャラはだいたい同……ごほごほがふん。


下書き完成。ここまで1時間10分ほど。
さあ、これは何だろう。
といったところで彩色はまた今度。